日 誌

鉄骨のバルコニー

「今里の家」の鉄骨で造ったバルコニーは奥行1.5mで、建物からハネダシて2FのLDKと一体化させています。このバルコニーがあることでLDKにプライバシーと開放感が得られる、大変重要な計画のポイントとなっています。
ただしバルコニーのすぐ横には階段が来ることがプラン上避けられず、どのようにハネ出すか構造上の難易度が高く、また耐火構造の規定としてメインの構造と切り離し2次部材扱いとする必要もあり、構造設計者、検査機関担当者の方々と密に確認しながら計画を進めました。

初期に描いたスケッチです。主となる部材がどう見えるか、部材同士の取り合い方、端っこはどうなるかを検討しています。これで構造設計者に意図をお伝えし、法規の確認を行い、施工者とも早い段階でやり取りを行って慎重に計画を進めました。

コの字で溶接すると搬入と施工が大がかりになるので、バラバラのパーツで搬入して現場組みにすることとしました。丈夫さを担保しながら部材のサイズは必要最小限に抑え、細部の調整を行ってまとめています。

鉄骨工場からの製作図で最終チェックを行った上で現場施工となります。工事中の様子は以前の日誌をご参照ください。 → 鉄骨工事
パーツのひとつひつとは一人で担いで上げることができるぐらいの重量になっています。


鉄骨は全て溶融亜鉛メッキ仕上げです。バルコニーの床はエキスパンドメタルで製作して防水工事を無くし、日々の清掃と将来的なメンテナンスも省略しています。