日 誌

旧耐震建物を「長期優良住宅」へ

垂水のリフォーム計画の許認可申請が全て整い、先日着工を迎えました。

昭和56年5月以前に建てられた、いわゆる「旧耐震建物」の改修を計画し、審査を経て「長期優良住宅(増築・改築)」として正式に認定を受けるに至りました。

耐震、断熱、維持管理等の基準をクリアした住宅に付される長期優良住宅の認定。今や新築住宅の約4割が認定を受けているそうですが、既存建物への認定はかなりのレアケース。国交省の統計によると令和6年度は全国で100戸に満たないようです。(そのうちの40戸は北海道が占めてます)

ではどのような既存住宅が「長期優良住宅(増築・改築)」を取得できるのか?今改めて振り返り、主な要件としてあげるなら、、、

・建築当時の建物資料と検査済証がある
・建築当時から増改築がない(または元の状態に戻せる)
・耐震性能+断熱性能を向上させるフルリフォームを計画している
・これからもこの家をしっかり維持し、暮ら続けたいという想いがある

というあたりでしょうか。

特に今回は当時から建物を丁寧に維持管理されていたからこそ、外観をほぼそのまま残す計画で認定を受けることができました。

(※以下写真内の個人情報につながる数字や文字の一部は削除しております)

検討の初期段階は建築当時の資料(確認副本、証書類)が無い状態でした。役所で調査してみると、既存建物が適切に「検査済証」を得ていることがちゃんと証明できたので、既存建物の調査+必要図面の復元を行った上で、この条件で申請業務を引き受けてくれる民間検査機関を探し、何とかスタートラインに立つことができました。

計画内容の審査を経て、まずは建築基準法を満たすことを証明する確認済証です。「増築、大規模の修繕」という2つの工事種別が併記されているのも結構珍しい。
なんだかんだで建築当初と現在の法律の考え方、相違点の擦り合わせに最も時間と労力を費やしたなぁ。(もちろん当時の設計者も当時の慣習に沿って設計され、市によって認可されているのでどこにも非はありません) 今から建てる新築などは、できるだけ法的にクリアな計画にすることが、将来の柔軟な改修計画のしやすさにつながるのでとても大切です。

そして長期優良住宅の規定を満たすことを確認した証明書です。
細かい規定の条文解釈やいろんな試行錯誤を、審査されるご担当者さんと一緒に、丁寧に粘り強く重ねてたどり着いた証書です。

これらの証書を合わせて、最後に神戸市役所に申請書を提出し「長期優良住宅(増築・改築)」であることを認定してもらった通知書です。神戸市のご担当者さんからも「よくぞここまで辿り着かれました」と窓口で嬉しい言葉をいただき、もちろん神戸市では令和8年度初の「増1号」です。
(統計では令和6年度 関西圏内では0戸、その前の年は大阪府で1戸のみ)

数々の許認可と分厚い実施図製本を引っ提げ、いよいよ現場に臨みます。


リフォーム工事で確認申請を取ったのは今回が初めて。確認看板を掲げてもらい、現在鋭意解体工事中です。